なでケアと茨城県の全寮制女子中学生アカデミーの小美玉フットボールアカデミーは、1月22日・29日、2月5日の全3回で、共同ワークショップ「サッカーと私とキャリア」を実施しました。
なでケアからは田中 明日菜選手・新井 翠選手・上野紗稀選手の計3名が、小美玉フットボールアカデミーからは中学3年生の10名が参加し、3グループに分かれてこれまでのキャリアや未来のことについて共に語り合いました。
自分のキャリアを改めて振り返る機会に
第1回は「お互いを知ろう」をテーマに、グループに分かれアイスブレイクを実施しました。
その後、スポーツ教育に関する様々な事業を展開しているCarryAge(キャリッジ)の渡邊さんをお招きし、事業の一つである「Athlete Academy」というプログラムを実施しました。
プログラム内では、「ブレスト王〜成長し続けられる選手が持っている特徴とは?〜」や、「解釈ゲーム〜ネガティブをポジティブに変換せよ!〜」など、ゲームを通じて「ライフスキル※」について学びました。
※日常生活に生じるさまざまな問題や要求に対してより建設的かつ効果的に対処するために必要な心理社会的能力”(WHOによる定義)
一人ひとりが真剣に楽しそうにワークに取り組む姿が印象的で、物事の捉え方に意識をむけ、自分自身で選べるようになっていくための第一歩を踏み出す場となりました。
第2回は、「これまでを振り返ろう」をテーマに人生曲線を作成し、これまでのキャリアについて改めて振り返りました。
作成した人生曲線をそれぞれのグループで発表し、特に①気持ちが下がってしなった時どうやってもう一度モチベーションを上げてきたか、②いい時は自分がどんな状態か、またその状態を保つにはどうしたらいいか、という2つのポイントを中心にディスカッションをしました。
第3回は、「将来について考えてみよう」をテーマに未来曲線を作成し、第1回・第2回で学んだことを踏まえてそれぞれの未来について考えました。それぞれの自分の未来を目を輝かせながら語る中学生の姿が印象的で、なでケアから参加した選手も感銘を受けながら話を聞いていました。
最後に、今回のワークショップを通じて見えてきた自分の目標や、それに対して明日から具体的などんなアクションを起こすかを書き留める「まとめノート」をそれぞれが作成し、当ワークショップの全日程が終了しました。
トップリーグで活躍する選手にとっても、中学生にとっても、改めて自分のキャリアを振り返る機会は多くありません。振り返ることで自分を見つめ直すきっかけとなり、新たな気づきが沢山ありました。
サッカーで養ったスキルを自分の強みに
「目標を見つけること」、「チームメイトと協力すること」、「諦めずに努力を続けること」など、サッカーの中で自分自身でも気づかないうちに養っている能力が沢山あり、これはピッチの上だけではなく、ピッチ外でも必ず役立つものとして自分の強みとなっていきます。
ですが、当たり前すぎて自分の能力に気づかない選手も多くいます。サッカーの中で養ってきた人間としての資質を、サッカーを辞めた後も自分の武器としていかしていくためには、自分自身でその能力に気づき、言語化していく必要があります。
サッカーに費やしていた貴重な時間を無駄にしないためにも、なでケアは今後もキャリアについて考える機会を設け、それぞれがより豊かなキャリアを築いていくことに貢献していきます。